とてもありがたいことだが、4年後の東京パラリンピックでも 的確な報道が求められる。
リオデジャネイロ・パラリンピックの陸上女子400メートル(車いすT52)で銀メダルを獲得したベルギーのマリーケ・フェルフールト選手(37)が、 「安楽死」を8年前(2008年)に申請し、 許可証を取得したことを明らかにしました。
症状の悪化で絶え間ない痛みに悩まされるようになったマリーケが、本人の意思に基づき医師が薬物などで死に導く「安楽死」実行の条件を整えたと宣言したからだ。
親しい友人たち、親族、妹と生まれたばかりのおいっ子、両親に別れを告げて、医師からの最後の意思確認にも毅然(きぜん)と答え、静かに落ち着いて旅立ったのだという。
ぜひ、道徳の授業の資料にしてください。
最近話題になっている「 感動ポルノ」そのものである。
第三者が、すべきだとかすべきでないとか、言うようなものではない。
ベルギー社会において、安楽死は緩和治療の延長上にあるものとして定着している。
ボッチャに陸上、水泳と立て続けにメダルを獲得し、止まらない勢いである。
「自分の命の操縦席にいるのは私自身」。
2019年10月ににより死去。
20年には観客として日本に行きたい」 マリーケ・フェルフールトさんが安楽死を選択するというのは、正直僕にとっても寂しいことである。
安楽死というのは、重い選択のようにに感じてしまうが、 激痛と戦い続けている彼女自身にとってはおそらく最善の方法なのだろう。
でも、大会後すぐに安楽死を選択するというわけではなく、 残りの人生を楽しく過ごして、そこで耐え切れなくなったら安楽死を選択するつもりだったのだが…。
あきらめずに。
その上で、それぞれがどんな知恵と心構えで勝負に挑んでいるのかを的確に報じたいと思う。
葬儀の日。
安楽死への葛藤 フェルフールトの母オデット・パウエルズはパーティーのときにこう言った。
勝手にそうやって人様の命を、他人が決め付けるのはいかがなものか。
このままメダルラッシュの流れで最後まで突っ走って欲しいものだ!! まだ金メダルの選手は出てきていないが、メダルを取れるだけでも非常に大したものである。
マリーケが涙を流す。
ヴィラ・サムソンには、セラピー用の個室が六つあり、専属の犬と猫がそれぞれ2匹いる。
前回ロンドン大会は100メートルで金メダル、200メートルも銀。
マリーケは、自分にWielemie(ウィールミー=車いすの私)とニックネームをつけた。
安楽死は、法と医療上の細かな条件をクリアした上で、本人が決断し、医師の手で実行されなければならないからだ。
18年初めには準備が整っていることを誰もが知っていた。
筆者が訪問した日は、医療機器メーカーの社員2人が、ボランティア休暇制度を利用して手伝っていた。
「今はどんなに小さなことでも楽しみながら生きたい」と話す。
彼女の入院中、病室に付き添うゼンの散歩や餌やりを助けてくれたのが、ヴィラ・サムソンのボランティアたち。
最初にメディアの注目を集めるようになったのは、2012年ロンドンでのパラリンピックだった。
それは、愛犬や愛猫などにみとられながらの旅立ちを可能にすることだ。
マリーケは、証人とともに行政にその意志を届け出て、ディステルマンス氏以外の必要な医師たちの診断を受け、安楽死に必要な手続きを粛々と整えた。