また歌人だけでなく能書家としても名高く、三蹟の一人・小野道風が「空海に並ぶ」と称するほどでした。
この歌は秋歌上のはじめの歌で、詞書にもあるように立秋の日の歌である。
図で表現するとこんな感じ。
平安時代前期の歌人で、三十六歌仙の一人にも称されています。
詞花集初出。
他のも嫌いではないんだけど、これにあまりにも愛着がありすぎるからかな。
後世、本居宣長の言った《物のあはれ》とほとんど同意と考えてよい。
詞花集春巻末。
新古今和歌集には、この藤原敏行と大伴家持との歌を踏まえて、次のような歌が詠われています。
仁平初年頃、俊成に命じて同百首を部類に編集させた。
浅春の夜、木々の間を逍遙すれば、どの木もまだ葉をつけていないので、どれが梅とも区別がつき難い。
郭公 今朝鳴く声に おどろけば 君に別れし 時にぞありける また次の読人知らずの歌では、秋に鳴く鹿が 「目には見えない」けれど、その声が 「クリアに聞こえる」ということを詠っており、並べて見ると面白い。
技巧的で繊細かつ流麗な感覚で歌を詠み、恋の歌も残しています。
涙に濡れそぼった袖に、月の光が映じていることを言う。
秋萩を しがらみふせて 鳴く鹿の 目には見えずて 音のさやけさ ちなみに 「清か」(=はっきりとしている)ということを詠った歌には次のようなものがある。
866年少内記、870年大内記、873年従五位下、882年従五位上、892年正五位下、896年従四位下、897年従四位上。
「風の音にぞおどろかれぬる」っていうのがなんだか面白くて強く印象に残っています。
トボソは扉。
「ぞ~連体形(ぬる)」という係り結びによる強調が込められています。
下記本歌参照。
桜の開花を待ち焦がれて過ごす内、夢の中で桜が咲いた。
万葉集 巻19・4291 大伴家持 わが宿のいささ群竹 むらたけ 吹く風の音のかそけきこの夕べかも この和歌を前提に、藤原敏行が詠ったご紹介の歌が古今和歌集に載ります。
作者「藤原敏行」を簡単にご紹介! (藤原敏行 出典:Wikipedia) 藤原敏行(未詳~ 901年または 907年)は、平安時代前期の貴族、官位は従四位・右兵衛督に至ります。
乾いた風の音や、肌に触れる涼しさなど、全身の感覚で秋を察知することができます。