追放された後も櫂への未練を抱いており、高任から櫂がセツや芸者(佳つ世)と深い仲だと聞かされた時は憤りを感じつつも諦め切れない様子を見せたが、親の意向で銀行家の御曹司と婚約させられてしまう。
直は戦闘機の乗組員の安全を重視し、設計に変更を加えようとするのですが、そのためには予算の問題をはじめ、戦闘機としての能力と安全性をいかに両立するかなど、さまざまな壁が立ちはだかっていました。
吉田は櫂の処分について山本と嶋田に意見を求めます。
で疲弊し、その経済再建が遅々として進まないアメリカ経済復活のために戦争を公共事業とすることでその再建を果たす一方、戦争相手の国家を実質的な属領国家とする形で勢力を広げ、ゆくゆくは世界的な覇権を確立しようと目論む冷酷な大野心家。
) さらに側との技術情報交換の席上でドイツが研究中の()の技術導入交渉を成功させ、正式な技術資料を用いた形での和製ジェットエンジンの開発を史実より7年以上早めたものの、それに浮かれること無くジェットエンジンの恐るべき可能性を考察し、苦労を重ねて採用にこぎつけた空技廠製戦闘機すら旧式機へと化しつつある現状と、航空先進国の戦闘機開発がすでに新たな次元へ踏み出すことによるジェットによる軍事体系の激変を確信し、もはや旧時代の兵器にも等しい巨大戦艦の建造計画を今度こそ叩き潰そうと決意を固める。
ラインプロデューサー:阿部豪• (なかじま ちくへい) 陸軍用軍用機製造企業最大手であるの社長。
冒頭は及川海軍大臣の挨拶と概要説明。
上陸作戦のためのハワイ派兵は、陸軍のためでもある。
そう平山は思いました。
杉山元は実在した人物で開戦時の参謀長。
日米交渉における陸軍代表として交渉団に加わるが、その目的は東条の指示で日米交渉をぶち壊しにし、櫂や海軍の対米協調派を失脚させることだった。
政治家 [ ] (たかはし これきよ) 大蔵大臣。
なので戦争は危険だと締め括ろうとした櫂に、待ったをかける山本長官。
空母への着艦試験で三菱製新型戦闘機の操縦を担当することになるが、かねてから櫂が懸念した通り、着艦試験に失敗。
山本はこの日米和平が仮に成功したとしても何年か後にはどうなっているか分からない上に条約破棄は国際社会では珍しい事ではないと考えていました。
日中戦争では櫂の反対を無視して護衛戦闘機なしの南京空襲を強行して大損害を出し、これを抗議した櫂とは激しく対立する。
戦争の話ではありますが、数学の天才が不正を暴くために動くという、戦場での戦いとはまた違う戦争が描かれていくのが本作の特徴です。
櫂も承認を得られた事は有難いと思っていましたが、戦争の危険度も高めてしまったので手放しでは喜べませんでした。
その後の物資集積所を空爆することで撤退を成功させるが、その戦闘で坂巻を失う。
「正しい」か「正しくない」かの二択だけで人間関係は回らないことを丹原は伝えたかったのでしょう。
そこで彼らが見たものは、巨大戦艦を建造するためとしか思えないほどの大規模な工事でした。
日本と海軍に幻滅する櫂は、頑なに断り、へ留学しようとするが、出発の間際、日本が戦争で荒廃する様子を想像し、「国民に幻想を与える戦艦案を廃し、戦争を阻止する」という山本の説得に応じる。
写真技術者として丹原およびと共に前線に向かうが、その途中で新聞を売ることしか考えず国民を戦争へとあおり立てる新聞記者達に対しては「下衆で低俗な輩」と激しい嫌悪感を抱く。
それなのに至って冷静にこんな説明をするとはいったい…? 田中の表情から、櫂に対して何かしら気持ちに変化が起きたことを読み取る山本でした。
軍人とは戦争ごっこが好きな子供がそのまま成長したものならあってはならないことだ そんな櫂の心配を余所に兵棋演習は始まります。
その設計図は戦争抑止という直の信念にピタリと合致するものでした。
数学の天才である直が、その才能をいかんなく発揮している場面もあるので、数学が得意な方は興味深く読むことができるでしょう。
元々自由な政治的気風を愛する人物でもあったため、日に日に激化しつつあるが(挙国一致体制のさらなる強化を目論む)ヒトラーの扇動でさらに激越なモノへと変貌していく現状を憂慮しつつあり、危険な軍事的博打に打って出ようとする祖国ドイツの未来を憂慮し、祖国ドイツへの忠誠とユダヤ人としての自分の立場の間で揺れ動く自分の懊悩を櫂に吐露した。