この時、「忸怩たる思いで舞台に立った」とするのは誤った使い方です。
「堪えない」は我慢できない様子から、自分の行為に対する後悔と謝罪を表します。
「この度は、誠に申し訳ございませんでした」では、いつもと同じ反省としか相手に受け取ってもらえません。
自分がした行動を自ら恥ずかしいと感じる内情を表わすための言葉です。
自責の念にかられる• 忸怩と同じような意味の言葉に「遺憾」という言葉があります。
例えば、 「電車に乗っていたら、目の前に片想い中の彼が立った。
忸怩は、自分の言動を深く反省し、自身の未熟さや情けなさ、みっともない気持ちを意味します。
忸怩の意味に悔しい感情は含まれません。
また、熟知たる思いと検索すると忸怩たる思いの説明が出てくるのも誤用しやすい原因かもしれません。
忸怩たる(熟知たる)思いを抱きながら職場を後にしました。
次の「たる」は「~たり」という助動詞の連体形です。
「忸怩たる思い」の誤用について! 最後に 「忸怩たる思い」の誤用について見ていきましょう。
「忸怩たる思い」の誤用 「忸怩たる思い」は使い方に注意が必要な言葉です。
この両方の字とも「恥ずかしい」という意味を表します。
「忸」にも「怩」にも「悔しい」「悩む」という意味はありません。
この度は御迷惑をおかけしてしまい、忸怩たる思いです。
悲しいニュースを見て自分を恥じることはないですよね。
また、日常生活では使う機会は少なく、ビジネスシーンで目上の人に対して謝罪する場合や政治家や芸能人の謝罪会見で使うのが一般的です。
見てわかる怒りとは違い、見た目は怒って見えなくても心に秘めた不満があることを表現します。
語彙力強化シリーズ!第七弾 1,万感の思い(ばんかん) 意味:物事に際して湧き起こってくる様々な感情。
全く違う言葉なので注意が必要です。
「顔向けができない」には「恥ずかしくて顔を合わせることができない」「悪い事をしてその場に居づらい」「悪い事をして言い訳のしようがない」という意味があります。
どちらも恐縮した状況において使われます。
社会的または道徳的な罪の意識を感じるほどの恥ずかしさを英語表現で表すと、be ashamed of~となります。
このような誤用が多いのには次のような理由があります。
読みは「じくじ」。
《2》目上の立場の人への謝罪 上司や取引先に、自分自身や自社の不備によって問題やミス、また迷惑をかけるようなことになってしまった場合の謝罪をする言葉として「忸怩たる思い」を使う事ができます。
このたびは、私の引き起こしたことにより、皆様の信頼を裏切る結果となってしまい、忸怩たる思いでございます。
人の努力を、当たり前のように自分の手柄にする姿を見て忸怩たる(憤りを感じる)思いを抱きました。
下で「日本語のかっこいい言い回し」の記事を紹介しています。
「恥ずかしい」を意味する英語にはもう一つ「embarrassed」があります。
本来は「恥ずかしい」という意味ですが、日常では「自分で自分に腹が立つ、怒りや悔しい気持ちになる」というニュアンスで使われる場面が多いですね。