胃がんでも、2017年9月、がん化学療法後に増悪した治癒切除不能な進行・再発胃がんの治療に保険が適用されることとなった。
その結果、エフェクターT細胞とは反対に、治療不応例で腫瘍浸潤制御性T細胞上のPD-1発現が有意に高く(図3)、また、腫瘍浸潤制御性T細胞上のPD-1発現が高い群では低い群と比較して無増悪生存期間は有意に短い結果となりました(図4)。
エパカドスタットの失敗が業界を動揺させたことに疑いの余地はない。
JTX-2011+オプジーボでは、PD-1阻害薬が奏効しなかった患者の一部(特にICOS発現レベルの高い患者)でも応答が認められ、バリルマブ+オプジーボでも免疫活性の低い腫瘍の一部が免疫活性の高い腫瘍に転換し、PD-L1の発現が上昇した。
腫瘍組織に発現するPD-L1は免疫染色、腫瘍ゲノムにおける体細胞変異数は次世代シークエンサーを用いて解析しました。
その後、19年8月に進展型小細胞肺がん、同年9月にはトリプルネガティブ乳がんへの適応拡大が承認。
また、免疫チェックポイント阻害剤の主な目的は抗原提示細胞を介してT細胞を十分に活性化して、癌細胞を攻撃させることと考えられており、使用される抗体は、もともと抗体依存性細胞傷害(ADCC)活性が低い抗体、もしくは、抗体の幹の部分にあたるFc部分のアミノ酸を置き変える等でADCC活性を低下させている抗体である場合が多く、基本的には抗体によってチェックポイント分子が対応するリガンドと結合することを防ぐ「ブロッキング」が中心的な作用であると考えられています。
ほか編集『標準免疫学』、医学書院、2016年2月1日 第3版 第2刷、38ページの図2-30• 一方、PD-L1の発現がそこまで多くはない患者さんの場合には、何らかの抗がん剤による治療効果を行ったあとであれば免疫チェックポイント阻害剤を使用することが認められています。
また日本では、ラムシルマブとニボルマブの併用、パクリタキセルとラムシルマブとニボルマブの併用が検討されている。
免疫チェックポイントは過剰なを抑制し、等の発生を抑える働きがある。
これらのタンパク質に対するが免疫チェックポイント阻害剤である。
免疫療法とは? 免疫療法にはさまざまな種類がある の免疫療法には、民間療法的な要素の強いものから、医学的に効果が実証されているものまではさまざまなものがあります。
そのような患者さんを治療していくために、免疫チェックポイント阻害剤はさまざまな他の治療方法と組み合わせて使用することも検討されています。
有効性が確認されている臨床試験の中でその試験デザインが酷似しているものは、ステージIV非小細胞肺がんの 、 としての免疫チェックポイント阻害薬単剤療法の2種類ある。
しかし今後は他のに対しても適応が拡大されていくことでしょう。
図3.PD-1阻害剤治療奏効例と不応例における腫瘍浸潤制御性T細胞上のPD-1発現率の比較検討 フローサイトメトリーを用いて、PD-1/PD-L1阻害剤治療奏効例と不応例における腫瘍浸潤制御性T細胞中のPD-1陽性細胞の割合を比較検討しました。
「CTLA-4」「PD-1」「PD-L1」9品目が開発中 免疫チェックポイント阻害薬は、免疫細胞の働きを抑制する「免疫チェックポイント」を標的としたがん治療薬です。
(Decision Resources Group提供) 6月のASCO(米国臨床腫瘍学会)年次総会で発表された大量のデータは、併用療法に関する新たな視点だけでなく、併用療法の開発で各社がどんなポジションにいるのかということについて洞察を提供した。
これらの抑制性受容体に、生理的なリガンドが結合すると(受容体という鍵穴に入る鍵がリガンドに相当)、T細胞の増殖やエフェクター機能(サイトカイン産生や細胞傷害活性など)が抑制されます。
2019年9月に小野薬品が「オプジーボ」(ニボルマブ)を悪性黒色腫の適応で世界に先駆けて発売し、翌15年8月にはブリストルが「ヤーボイ」(イピリムマブ)を同適応で発売。
Lung Cancer 2017;Park SE, et al. このがん免疫状態の違いは、がん細胞の遺伝子異常の状態を主な原因として、患者さんの免疫体質 HLAタイプなどの遺伝子背景 、様々な環境因子(腸内細菌、喫煙、紫外線、食事、ストレスなど)によって左右されます(図1)。
これらの症状は投薬から24時間以内に出現するとされています。
免疫細胞が活性化して病原体やがん細胞と戦うことは大切なことです。
たとえば、免疫チェックポイント阻害剤と抗がん剤、免疫チェックポイント阻害剤と分子標的薬、あるいは免疫チェックポイント阻害剤同士を組み合わせるなど、さまざまな研究が行われているところです。
5Department of Gastroenterology and Gastrointestinal Oncology, 6Department of Thoracic Oncology, 7Department of Thoracic Surgery and 8Pathology and Clinical Laboratories, National Cancer Center Hospital East, Chiba 277-8577, Japan, 9Department of Dermatologic Oncology, National Cancer Center Hospital, Tokyo 104-0045, Japan, 10Division of Cellular Signaling, National Cancer Center Research Institute, Tokyo 104-0045, Japan. IMblaze370試験とは、少なくとも2レジメン以上の治療歴のある局所進行性または転移性大腸がん患者に対してアテゾリズマブ(商品名テセントリク)+MEK阻害薬であるコビメチニブ併用療法を投与する群、またはアテゾリズマブ(商品名テセントリク)単剤療法を投与する群、またはスチバーガ単剤療法を投与する群に2対1対1の割合で無作為に振り分け、主要評価項目として全生存期間(OS)を比較検証した国際多施設共同非盲検下の第III相試験である。
MDアンダーソンがんセンターのグループは、悪性黒色腫の患者への抗PD-1抗体療法に腸内細菌叢が重要であることを明らかにしました 4。
イピリムマブは以下のがんに効果が認められています。
そのため、今までとは異なる副作用が起こる可能性があるため注意が必要です。